難攻不落のマーケットを攻略せよ!
4月21日大井町店にてLINE@を開設して以降、各店からの問い合わせが増加し、そこにいち早く反応して頂いた上野店にて8月21日よりLINE@をスタートしました!
【上野店LINE@導入までの経緯】
上野駅は「上野動物園」を筆頭に集客コンテンツが多数存在するマーケットで、JR東日本の中でも年間乗降客数13位となり、アトレでは珍しい大ターミナル駅に存在する館です。
しかしながら、駅舎に溶け込む形で館が存在しているため、
・お客様がアトレと認知せずにお店を利用している。
・カード会員比率が少なく、マーケティングが困難
・多様なお客様が存在するので、的を絞りづらい(来街者一つとっても通勤者、国内観光客、海外観光客などさまざま)
などの課題がありました。
そこで2016年度より、動物園、美術館目当ての来街客へ向けてのサービスを強化していきました。文化施設利用者は、一見一見客が多いように思われますが、“文化施設のファンは多くリピート率が高い”“事前に利用施設のHPなどでリサーチや予約する人が多い”。また、デジタル施策は周辺文化施設とタイアップしやすいという事で、LINE@の運用においても、他アトレとは異なり来街者向けのサービス訴求を実施し、反応検証をしていく予定となっています。
【お友達登録キャンペーン】
8月21日~9月10日までお友達登録キャンペーンを実施。お友達登録のインセンティブは、大井町店同様「当日からご利用可能な500円クーポン」としました。
9月1日(金)、9月2日(土)には特設カウンターを設置し、入会促進を実施しました。
【特設カウンター初日】
前述でも記載の通り、上野店は駅舎に溶け込む形で館が存在するため、カウンターを2箇所設置して、お客様の呼び込みを行いました。
※赤が特設カウンター設置箇所
※書店前の特設カウンター
特に書店前の流動の多さは知っていたので、「これは唸る程登録者が取れるな!」と高を括っていました。
しかし、、、
全く取れません。
流動は確かに多いのですが、足が早すぎて気にしてもらえません。(ちょっと気になって目を向けても足を止めてまでは登録しようとしない)
その他にも、
・アトレ上野店の館内を歩いている感覚ではなく、通路を歩いている感覚なので購買マインドになっていない
・買い物目的で来ていないので500円クーポンが魅力的でない(打ち出し方の工夫が必要か?)
・アトレで使えるクーポンと言われてもアトレという言葉にピンときていない。
・来街で上がっているテンションに対して特設カウンターがチープ。
などの課題から初日は不発に終わりました。
【特設カウンター二日目】
初日(平日)の状況から、来街者がさらに増加する二日目(休日)は苦戦が予想されました。また、急遽インセンティブの内容を変える事もできないので、「お客様にまずは足を止めてもらう」「興味を持って頂いた方を確実に登録へ促す」という2点に注力し作戦を練り直しました。
作戦①地引き網作戦
上野店のお客様はとにかく足が早いので、一度のお声がけで足を止める事が用意ではない事が分かったので、特設カウンターを流動の多い1箇所に絞り、種まきゾーンと刈り取りゾーンと役割を分けてお客様へご案内しました。種まきゾーンでは、当日利用可能な500円クーポンを徹底的にアピールし、気になった方を通路の曲がり角で刈り取るというやり方です。
紫:お客様の流れ
青:声がけ要因(種まき部隊)
赤:特設カウンター(刈り取り部隊)
作戦②客寄せパンダ作戦
種まきの声がけをしても肝心のカウンターに目が止まらないと、登録には繋がらないので、アトレで管理しているパンダのぬいぐるみを総動員してカウンターの華やかさを演出します。すると「客寄せパンダ」という言葉を考えた人は天才だなと思うぐらい、お客様がパンダに引き寄せられ足を止めて頂き、パンダと写真を撮られていく方も多数いらっしゃいました。
この二点の作戦に注力し、入会促進を実行しましたが、パンダで歩留まりされた方がもれなくお友達登録をして頂けるわけではなく、お客様を止める所までは一定の成果を上げたものの、登録CP自体は不発に終わりました。
【まとめ】
感覚的にはアトレ全館の中で上野店が一番難しいマーケットであると改めて実感しました。その反面、大きな可能性を感じたのは、流動がとにかく多いので勝ちパターンを見つければ登録者数はどこまででも伸ばせるだろうと感じました。
そのために必要な事は、
・見込み客を集める
今回のインセンティブは500円クーポンだったので購買意思が多少ある人にしか刺さらなかったように感じるので、今度はパンダ関連グッツをインセンティブにするなど見込み客に魅力に感じるコンテンツを探す。(個別施策ではターゲット設定は必要だと思いますが、個人的には登録者のターゲティングはあまり重要でなく、色々な方にご登録頂けばよいのでなないかと思っています)
・見込み客を購入者にする
ご登録頂いた見込み客の方に、アトレとして利用して頂きたいサービスを発信し、反応を検証する。それを繰り返す事で、そのサービスが不要と感じる方はブロックされるので、純度の高い登録者が残っていくと思います。ここでの注意点は訴求するサービスのプランニングだと思っています。一度ブロックされた方にブロック解除をして頂くのは容易ではないので、今後育てていきたいお客様が不必要と感じる情報を送らないことが重要と思います。
・購入者をファン化する
こちらについては、デジタルとリアルを連動させたオムニチャネル戦略が重要な鍵となると思います。特に上野はアトレよりもあるかにコンテンツ力がある文化施設が多数存在するので、LINE@で獲得した純度の高い顧客へタイアップ企画などを訴求できると、SNSへの拡散効果なども飛躍的に高まり、口コミ効果の増大やファン化の促進に繋げられるのでないかと考えます。
いずれにしても、今回の特設カウンターは不発に終わったので、次回、キャンペーンの内容を練り直し、難攻不落のマーケットを攻略すべくリベンジしたいと思います!!!