SCの中の人としてするべきこと
短パン社長式 マーケティングセミナーin仙台の番外編です。
先日、仙台で参加させて頂いた「短パン社長式 マーケティングセミナー」の仕掛け人は仙台セルバで販促リーダーをされている吉田 久美子さん。
今回の件をご縁に、FBやMessengerで情報交換をさせて頂いています。
このセミナーを終えて一つの疑問が生まれました。
「なぜ、個の発信を重視してセミナーまで開催しているセルバが、独自のショップブログを展開していないのか?」
という点です。
※SC全体の公式ブログはあります。
その理由を伺った時に、SCの中の人としてやるべきことの本質を付いていて、非常に感銘を受けました。
そもそも、セルバでは12年前より「近い将来、WEBがメインの告知・広告媒体になる」と考え、チラシメインからWEBサイトでの情報発信を中心に転換してきたといいます。
12年前というのが驚きです。。。
※SC JAPAN TODAY(SC協会発行の情報誌)の9月号に吉田さんの記事が掲載されておりますので、業界の方はぜひご覧ください。
独自のショップブログを展開していない理由はこんな言葉にヒントが隠されています。
デジタルツールは“宣伝ツール”ではなく“お客様や一緒に働く仲間と仲よくなるためのツール”と捉えています。
店舗でツイッター公式アカウントをはじめる際に『正直何をしたらいいのかわからない』という声をよく聞きます。つぶやいても手ごたえがないし、反応も薄い。だから更新しなくなってしまった、などの声です。
なので、セルバではまず、公式ツイッターを実施することをオススメし、始めたらまず館内のショップでつながることを推奨しているそうです。そして、つながったショップが面白いツィートをしたらリツィートをする。当然セルバの公式ツイッターでもリツィートする。
そうすることで、お客様はひとつのショップをフォローするだけで、セルバ内の面白い情報を取得する事ができ、さらにそのリツィートで興味を持ったショップをフォローするようになります。
また、これにはさらに大きな効果があり、自分の周りのショップのことを深く知ることができ、仲よくなるきっかけが生まれるということです。
たしかにSCの公式HPでブログを始めても、そもそものターゲットがSCのHPを訪れてくれないと見てもらえる可能性はゼロです。セルバでは、まず『見てもらうこと』『関係性を築くこと』を優先し、もっとも情報拡散性が強いツイッターをショップに推奨しているのです。
さらにセルバでは、
「イズミディア(旧セルバがんばる部)」という公式ブログを展開しています。これは、「ニュース」「コラム」「お料理」「子育て」「おしゃれ」「ペット」「セルバ公式」の7つのカテゴリーに分かれていますが、最後の「セルバ公式」というメニューでお分かりの方もいるかもしれませんが、お客様ブロガーやショップスタッフがメインで記事を更新しています。
元々の「セルバがんばる部」というネーミングも「当時のブログはオシャレな人が素敵なライフスタイルを書くような雰囲気がありました。ただ、同SCのブログは、それはなんとなく違うのではないかと。オシャレをしようとしているけどヘマしちゃったとか、そんな人が応援したくなるというか、気になってまたブログを見てしまうなど、気さくな雰囲気を出せるように意識しました」※SC JAPAN TODAY 9月号転載
この言葉からも、「誰に向けて」と「つながりや共感」を強く意識している事を感じます。
その他にも、
・イラストレーターであり漫画家の佐藤ジュンコさんが連載する「ぶらぶらセルバ」
ぶらぶらセルバ | SELVA(セルバ) - 泉ショッピングプラザ
・セルバ文化教室
セルバ 文化教室のご案内 | セルバの最新情報 | SELVA(セルバ) - 泉ショッピングプラザ
・社会貢献活動
SELVAの社会貢献 | SELVA(セルバ) - 泉ショッピングプラザ
そして、なにより推奨している吉田さん自身が
当然ブログをやっている訳ですよ。2006年12月から。
当然先日のセミナー記事も
ブログに掲載し、個人のフェイスブックでも、
当然、シェアしている訳ですよ!
ちなみに個人的にすごく心に刺さった吉田さんの記事
そして、Facebookでもショップスタッフをつながって情報発信している。
先日のSC協会ロープレ大会関連の記事。
ショップさんとの距離の近さやつながりの深さを強く感じます。
僕らは常々、SCは「お客様と直接接する機会がない」とか「販売の事はよく分からない」とか「お客様に商品を売るのはショップの仕事」とか「SCの販促は効果測定が難しい」とか「人が少なくて手が回らない」とか言い訳ばかりを並べがちであるが、吉田さんの取り組みをみると、僕らが『いかにお客様やショップに対してやれることを真剣に考えてないか』『いかにお客様を見ていない独りよがりな施策が多いか』を痛感させられます。
そして、セルバのような単館のSCが限られた予算の中で試行錯誤し、ありとあらゆるツールを駆使して、「お客様とショップ」、そして「ショップ同士」のつながりを築いていることを目の当たりにすると、強い危機感を感じます。
伝わってますか?
今ならまだ間に合うと思います。
SCの中の人として、「できること」「やるべきこと」はまだまだあると思います!
僕の大好きなCM「Think different.」。
僕らが挑戦していることは当時のAppleに比べれば本当に本当にちっぽけなことかもしれませんが、 この危機感を自分自身の覚悟に変えて、改革を進めていきたいと思います。
最後に、たくさんの気づきを与えて頂いた『短パン社長!』『吉田さん!』ありがとうございます!!!